江戸を建てる

門井 慶喜
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あらすじ・内容紹介

2018年

「北条家の関東二百四十万石を差し上げよう」天正十八年、落ちゆく小田原城を眺めつつ、関白豊臣秀吉は徳川家康に囁いた。その真意は、湿地ばかりが広がる土地と、豊穣な駿河、遠江、三河、甲斐、信濃との交換であった。家臣団が激怒する中、なぜか家康は要求を受け入れる―ピンチをチャンスに変えた究極の天下人の、日本史上最大のプロジェクトが始まった!

この本を推薦している人 (1人)

岡田 斗司夫

「なるほどっていうシンガーだけどさ、面白い、絶賛の嵐——めちゃくちゃ面白い。ただ小説家と言われたら文章下手だよこれ。あらゆる小説書きたい人が絶対読むべきっていう、ここまで文章が下手で面白いものを書くのってなかなか見たことがない。 何もない江戸という湿地帯——もともとは秀吉と家康が小田原攻めしてる時、秀吉が『悪いけど住み慣れた愛知抜けて、東京に来てくれ』と。江戸は本当にしゃれにならんくらいの湿地帯。家康は転勤させられた瞬間に『これは……』と落ち込むくらい。そこにどうやって江戸を作ったのか——燃える家康部下たちの物語。家康はほとんど出てこなくて、家康の部下たちがどうやって土を作ったかというプロジェクトもの。 第一部『流れを変える』:江戸が水浸しなのは利根川が流れ込んでるから。利根川を90度がくっと曲げて東京湾の方へ流させる大プロジェクト。家康が決定してから完成するまで50年以上、孫の代まで。命じられたのは臆病者の伊奈忠次。彼が臆病だったがゆえに、反乱を防げる丁寧な水路を作れた。 第二部『金貨を述べる』:秀吉から後藤庄三郎が来て金貨鋳造を申し出るが、家康は別の家来・橋本庄三郎に金貨を作らせる——重量の大判ではなく1両の小判。これは『貨幣戦争』。秀吉の重量大判は10万円札みたいで使えない、家康の小判は使い勝手が良い『一両通貨』。これで日本を貨幣で征服する。 第三部『飲み水を引く』:井の頭の湧き水を江戸まで山あり谷ありの土地に引く——『マス』というシステム、地下水路に途中で池みたいなマス(升)を作って、水が満杯になったら次に流す仕組み。 第四部『石垣を積む』:和歌山で見つけた山肌一面が一枚岩の岩。これを切り出して石垣に使う。 第五部『天守を起こす』:秀忠が出て『天守閣なんかいりません、信長以外に天守閣を使った武将はいない、二条城も伏見城も天守閣使ってない、白い天守閣を立てるのは時代遅れだ』と言う——なぜ家康が白の天守閣を作らせたのか、その心が下手で家光になってようやく分かるという第五章。」

– 出典: YouTube『岡田斗司夫ゼミ』江戸を建てる 解説(00:00〜)