「人類はずっとずっと昔からひたすら3つの害悪と戦っていた。3つの害悪というのは、飢えると、伝染病と、戦争。宗教も科学も国家や政治も家族や恋愛も、すべてこの3つの害悪と闘うため、生き延びるためのシステム・ツールだった。 しかし人類はこの3つの害悪を滅ぼしてしまいつつある。飢餓を克服した人類——古代中国や中世のインドでは干ばつが起きると当たり前のように人口の1割が死んだ。1692年から94年あたりにヨーロッパで飢餓、フランスでは人口の15%・280万人が餓死、エストニアは20%、フィンランドは30%が餓死。今や肥満人口(21億)は栄養不良人口(8億)の倍以上。飢餓の時代は実は終わってる。 疫病——14世紀のペストは中国の人口の半分を殺し、ヨーロッパ人口の3割を滅ぼした。1520年スペインのメキシコ到達と共に天然痘が南北アメリカに広がり、アステカ帝国の人口は1年で2100万→1400万に減った。20世紀のスペイン風邪が地球人口の3分の1に感染し1億人を殺した——アベンジャーズインフィニティ・ウォーのサノスがやったことを100年前に実際にやってる。しかし1979年WHOが天然痘根絶宣言、SARSも鳥インフルエンザもエボラもパンデミックは結局起こらず、who により全て終結宣言。今や人類が死ぬ原因のトップは心臓病・がん・脳卒中。長生きしすぎてかかる病。 戦争——古代農耕時代は死因の15%が戦争、20世紀は5%、21世紀には1%を切った。2012年に世界中で死んだ6500万人のうち暴力で死んだ人は62万人(1%以下)、戦争で12万人、犯罪で50万人。自殺80万人、糖尿病150万人——今や中国砂糖の方が火薬より多くの人を殺している。世界経済が『もの・土地』から『知識』にシフトしたから戦争の利益が減った。 人類は『戦争・飢餓・疫病』を克服した後、新たな3大プロジェクト——『不死』『幸福追求』『アップグレード(神への進化)』に挑戦する。Google公海会社キャリエは『死を解決すること』を目的に何億ドルも使ってる。ペイパル創業者ピーター・ティールは『永遠に生きる』と公言。」
– 出典: YouTube『岡田斗司夫ゼミ』ホモ・デウス テクノロジーとサピエン 解説(00:00〜)