解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯

ウェンディ・ムーア(矢野真千子 訳)
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あらすじ・内容紹介

2007年

近代外科医学の父と呼ばれ、ダーウィンより70年も前に進化論を見いだし、「ドリトル先生」のモデルにもなった、18世紀英国の奇才博物学者を小説的に綴った初の伝記。

この本を推薦している人 (1人)

岡田 斗司夫

「今回の中心になるのはジョン・ハンターというとんでもない男。一応医学上やってくれたことは、人体解剖の天才——お兄さんが外科医で、お兄さんのウィリアム・ハンターのために手伝って解剖を実験を繰り返して、結果的に外科手術を飛躍的に進歩させた医学全般の恩人。しかしその裏側では、解剖するための死体を調達する天才で、こいつのおかげでロンドンは恐怖の町・真の犯罪都市として恐れられることになった。だからジョン・ハンターがいなければ名探偵コナンという漫画も多分存在しなかった。 墓荒らしの4つのルール——(1) 貧乏人の墓に限る(金持ちは石造り・鉛の棺で深く埋まってる)、(2) 死体は必ず丸裸にして盗む(指輪一個盗めば窃盗罪で死刑だけど、死体そのものは所有者が誰もいないので何の罪にもならない)、(3) 暴いた後は何も盗まなかったフリをして埋め直す、(4) 縄張りがある。 ジョンはこの墓荒らしの世界に入ってロンドン最大の窃盗団のボスになった。さらに葬儀屋を買収する手口を発明、葬式が終わった時点で棺の中身を石ころと交換、遺族は石ころが入った棺を埋めて泣く。死体はバラバラに切って壺や箱に入れ、宅急便・郵便で運ぶ——これが時々見つかって新聞記事に。これがジキル博士とハイド氏という小説のモデルになり、心理サスペンスとホラー小説の元祖になった。 歯医者にも貢献——子供たちを並ばせて、金持ちの患者から虫歯を抜いた瞬間に列の先頭の子供から健康な歯を抜いてその場で移植。1分以内なら数年もった。これが近代歯科学の基礎。 さらに自分の体で人体実験——淋病の薬の効き目を確かめるため、自分のペニスにナイフで傷を入れて淋病患者の汁をすりつけた。淋病が梅毒になるかという仮説を確かめようとしたが、たまたま選んだ患者が淋病・梅毒両方にかかっていたので、ハンターも梅毒に感染して一生本格的な梅毒に苦しんだ——これぐらい『何でもやってしまう男』。」

– 出典: YouTube『岡田斗司夫ゼミ』解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯 解説(00:00〜)