マジック・キングダムで落ちぶれて

コリイ・ドクトロウ(浅倉久志 訳)
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あらすじ・内容紹介

2005年

未来の地球で人類は不老不死を達成した。すでに一世紀以上生きてきたジュールズは、ディズニー・ワールドのマジック・キングダムに住んで、スタッフとして働くという長年の夢をついに実現した。ともに働くガールフレンドのリルは、彼の15パーセントの歳で、ふたりは幸せな日々を送っている。だが、彼を思いもよらぬ事件が待ちうけていた...ディズニー・ワールドで働く不老不死のジュールズの冒険を描く、ユーモアSF。

この本を推薦している人 (1人)

岡田 斗司夫

「Twitterのミックスでネタにされてるのを知ってる人も多いと思うけど、これぞ評価経済社会というのはどういうものか分かるSF小説。Whuffie(ウフィ)という概念が出てくる。貨幣経済というのはもうほとんど廃れてしまって評価経済のみで成立している世界。ディズニーランドのHaunted Mansionに住んでいる、住みながらそこを運営しているこういう人達の話。彼らはお金を得ているのではなくて評価を得ている、その評価がWhuffie値。 相手のWhuffieを見るときに、何かスマートフォンみたいなものを見るんじゃない。相手の顔を見て目線を失礼でない程度にちょっと上に上げる回転——相手のWhuffieを見るというのは相手の財布を覗くとか腕時計をジロジロ見てどれくらい金持ちか確かめるようにこの世界で失礼な行為。相手の評価値がどれぐらいかをちょっと目線を上に上げて確認した、という書き方。この抑えた書き方で僕らの想像力を働かせてくれる。 こういう小説を読んでると今売ってるデバイスに発想がとらわれない。透明のスマホ、コンタクト形、アイグラス形——それらは全て『今ある技術』と『現在のカーナビ』を組み合わせた現実の延長。そうじゃなくて、最終的に僕らが目指している何かというと、それを使っていると周りに悟られないような形で、どんな情報を得たいか——という発想。」

– 出典: YouTube『岡田斗司夫ゼミ』マジック・キングダムで落ちぶれて 解説(12:18〜)