「舞姫」の主人公をバンカラとアフリカ人がボコボコにする最高の小説の世界が明治に存在したので20万字くらいかけて紹介する本

山下 泰平
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あらすじ・内容紹介

2019年

漱石・鴎外を人気で圧倒しながら今では知名度ゼロの“明治娯楽物語”。その規格外の世界をよみがえらせる。朝日新聞&ジブリも注目する異才が描く、ネオ文学案内。

この本を推薦している人 (1人)

岡田 斗司夫

「明治時代の文学といえば夏目漱石や森鴎外なんですが、実際に何十倍も売れたのは『明治娯楽物語』。本書はそれを言いとしている。明治はものすごい勢いで文明開花が進んだ——欧米の文学は敷居が高くて読めない、できれば講談調で読みたい、そこに答えたのが明治娯楽物語。 大流行したフォーマットは『弥次喜多』。1802年の十返舎一九『東海道中膝栗毛』のキャラクター(やじろべえと喜多八)を使い回す、現代の異世界転生もの・ラノベと同じ感覚——とりあえず弥次喜多をどっかへ行かせて、その世界の知識(西洋文化)を取り入れる。 『宇宙世界膝栗毛』(明治17年):弥次喜多が月へ行く。ジュール・ヴェルヌの宇宙旅行原作通り——大砲の弾でしがみついて飛ぶ(無重力描写は『すぐ喉が詰まる』とテキトーすぎる)。 『人体道中膝栗毛』(明治19年):旅費がないからミクロ化して人体内を旅する——『口車』は唇でできた水車、『嘘八百里という長い流れ』『二枚舌のたて板』、本当にダジャレばっかり。父山(乳房まで登山)まである、中学生男子のノリ。 そしてやはり明治の偉大な誤解:絵画を『リアル=設計図と同じ』と捉えてしまった。江戸時代の浮世絵は『遅れたもの』として安く海外へ売り渡し、写真のようにリアルな西洋絵画だけを学ぼうとした。これが小説にも波及して『創作はダメ、ありのまま書く純文学だけが正統』という日本独特の伝統が今も残っている。福沢諭吉が書生をフランス語の小説で読んでるのを見ても叱った——フィクションを読むなんて時間の無駄だと。」

– 出典: YouTube『岡田斗司夫ゼミ』「舞姫」の主人公をバンカラとアフリカ 解説(00:00〜)