「小峰元さんの『アルキメデスは手を汚さない』でしょうか。当時の江戸川乱歩賞受賞作品です。自分と同じ高校生が出てくるストーリーで、そのせいもあって最後まで読んだのを覚えています。今で言うと、赤川次郎さんのような感じかな。それが、ちゃんと最後まで読んだ初めての作品です。」
1973年江戸川乱歩賞受賞作。高校生たちが主人公の青春ミステリーで、ベストセラーとなった。
編集部メモ — 東野圭吾と恩田陸、二人のミステリー作家の出発点になった一冊。推薦者は作家の東野圭吾と恩田陸の2人。東野は「自分と同じ高校生が出てくるストーリー」だったからこそ「ちゃんと最後まで読んだ初めての作品」になったと語り、恩田は「学園モノでちょっと“薮の中”っぽいところもあって、すごく面白かった」と振り返り、「江戸川乱歩賞というものがあると認識したのもこの作品」と述べる。後にミステリーを書く側に回る二人の原体験がこの一冊で重なっている点は象徴的と読める。ミステリーの入口を探す学生や、作家たちの出発点を辿りたい人に効く一冊。